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POTENZA装着輸入車 IMPRESSION

英国の名門、アストンマーティンの完全復活を宣言するV8ベイビー・アストン発進
ASTON MARTIN V8 Vantage

ブリティッシュ・スポーツの名門、アストンマーティンは80年以上の歴史と数多くの伝説に彩られたスポーツカーメーカーだ。過去には幾度と無く経営危機に見舞われたこともあったが、最近ではフォードPAGの一員となったことで成功を復活を遂げつつある。そのきっかけとなったV12ヴァンキッシュ、次に投入されたDB9は、いずれもアストンマーティンの伝統に習いV型12気筒エンジンを搭載していた。
だが新生アストンマーティンの第3のモデルとして用意されていた、このヴァンテージは、専用チューニングを施したジャガー製のV8エンジンを積む。もちろんこれがベイビー・アストンと呼ばれるゆえんだが、よりコンパクトなエンジンを積むことによって運動性能を向上させようと言う狙いがしっかりと見えてくる。

そしてボンネットを開けて明確になったのだが、前後長の短いV8エンジンはフロントサスペンションとキャビンの間にすっぽりと納まっていた。つまりフロントミッドシップによる理想的な前後バランスを実現するための手法だ。
また現行アストンの中では唯一の完全2シーターモデルということで、ボディサイズもコンパクトに仕立てられている。グランツーリスモ的性格の強いヴァンキッシュやDB9に対し、ヴァンテージは軽量コンパクトなボディによる軽快な身のこなしを信条とした完全なるハンドリング・マシンに仕上げられているようだ。実際に目の前に現れたV8ヴァンテージのボディはすっきりとしたラインと面で構成され、写真で見るイメージとは違いコンパクトに見えるのだ。

V12ヴァンキッシュのグラマラスなフェンダーラインに比べればすっきりとした面構成のボディ。実サイズでもコンパクトだが見た目でもコンパクトさが伝わるフォルムだ。フロントマスクはアストンマーティンの伝統ならではの味わいを感じさせるデザインだが、古さなど微塵も感じさせない

そしてもう一点、気が付いたことがあった。パーキングスペースにクルマを納めるときなど、ストレスを感じるシーンでステアリングの切れが良く、小回りが利くことは意外でもあった。
このように低速でも身のこなしの良さを十分に理解できる要素を揃えたV8ヴァンテージ。そのフェンダーの内側にはフロント235/45ZR18、リア275/40ZR18のPOTENZA RE050が標準装着されている。最高の料理を完成させるために用意された数々の“最良素材”がどのような走りのハーモニーを見せてくれるのか。センターコンソールにあるエンジンスタートボタンを押して385馬力のV8エンジンに火を入れた。
FRスポーツの神髄! 上質なダイレクト感をタップリと楽しむための選択
POTENZA RE050
ヴァンテージの1455.4万円という価格を見ると想定ライバルはポルシェ911、それもカレラ4S当たりと言うことになる。
ブランド力のあるポルシェに比べれば、まだ知名度の低いアストンマーティンは“通を気取る”にはいい選択になる。が、実際にステアリングを握り、ハイウエーを駆け抜けワインディングを攻め込んでみると両者の性格の違いが明確になり、価格だけの安易なライバル論が無意味だと言うことが分かる。

まず高速道路でのV8ヴァンテージの素顔だが、かなり硬質なダイレクト感のある乗り心地だ。ダンパーが路面からのインフォメーションをかなり正直に伝えてくるためタイヤのチョイスによってはストレスになる可能性が高い。
ひょっとするとアストンマーティンはこの性格を少しだけコンフォート寄りにチューニングするためPOTENZA RE050を標準装着としたのかも知れない。
トレッド面で受けるハーシュが見事に緩和され適度なインフォメーションとして伝わってくる味付けはまさにサスペンションとタイヤの絶妙なるバランスと感じた。そして速度が上がるほどにフラット感が増し、快適さが確保されるのだ。
次に高速を降り、ワインディングで走り込んでみる。驚くほどノーズの入りが良く、ステアリングを切ることの楽しさがどんどん増していく。明確な手応えを感じながらスパッと切れていく感覚はやはりFRスポーツの味わいだ。RRのポルシェ911、リアミッドシップのフェラーリF430などとは違った感触がある。つまりV8ヴァンテージは純粋なFRスポーツでありエンジンの重さをフロントタイヤに載せながら切れ込んでいく。スタビリティの高いダブルウイッシュボーンサスペンションと、そして横方向に対してもしなやかで絶妙なグリップを見せるPOTENZA RE050によって、この楽しい感触が実現できている。
さらにワインディングの走りを楽しくさせたのは後ろ方向に引っ張られるようにして減速するブレーキングの感触。これも実に気持ちのいいフィーリングだった。コーナーでの立ち上がりで見せたPOTENZA RE050の前後方向の高いグリップ力はブレーキング時にも好ましい感触となってドライバーを楽しませる。

冒頭にも言ったが、このV8ヴァンテージの性格を単純にポルシェやフェラーリのライバルとは規定できない。ポルシェやフェラーリがそうであるように、すでにアストンマーティンも迷うことなく“指名買い”されるブランドになったのかも知れない。高級ブリティッシュスポーツは本来そういうものだったのだ。
 
 
(文:モータージャーナリスト 佐藤 篤司)
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タイヤ開発担当者コメント
(株)ブリヂストン PSタイヤ開発第2部 田中 淳一

レース技術を搭載したピュアスポーツカー・アストンマーチンV8バンテージに相応しいハンドリングと快適性の両立が課題でした。
つまりV8バンテージのこだわりとも言えるハイレベルなハンドリングをドライだけではなくウェットでも達成しなければならず、かつ乗り心地と静粛性も同時に達成する必要がありました。そのためにフロント/リアの役割を意識しつつハンドリングはパターン/ゴムから見直し、乗り心地を損なうことのない構造設計を実施しました。
ブリヂストンの持つ技術とPOTENZA RE050の持つポテンシャルの高さを融合させ、V8バンテージの持つこだわりを具現化できたことでブリヂストン100%純正装着が実現しました。
ユーザの皆様には意のままに操り人車一体となれるハンドリングで、FRスポーツの王道を堪能していただけると確信しています。

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PHOTO GALLERY

走り リアスタイル インパネ
シート アルミペダル リアトランク&室内スペース
ヘッドライトユニット タイヤ ドアハンドル  

SPEFICICATION
サイズ・重量 全長:4382mm 全幅:1866mm 全高:1255mm ホイールベース:2600mm 車両重量:1570kg
エンジン 種類:水冷V型8気筒DOHCエンジン 排気量:4280cc
最高出力:385ps(283kw)/7300rpm 最大トルク:41.8kgm(410Nm)/5000rpm
ミッション 6速MT
サスペンション フロント:ストラット リア:ストラット
タイヤ/サイズ POTENZA RE050 F:235/45ZR18 R:275/40ZR18
車両価格 ¥14,554,000
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